☆プラズマ切断機の消耗品の交換頻度、長持ちさせるコツ
2015年5月12日
こんにちは。
プラズマ切断機をご検討中のお客様に「消耗品ってどれくらいもつの?」といった質問をよくされます。これは、切断対象の厚みや材質によっても左右されますので一概には言えませんが、最も重要なのが「操作者の腕」なのです。
今回はそれについてイラスト付きで説明したいと思いますので、ご検討中の方は是非ご覧ください。
下の図はトーチの先端部分(赤○)の拡大図です。
こちらのチップは下から見ると中心に穴(青○)が空いており、周囲十字に溝が掘ってありますが、この穴及び溝が損耗して正常にエアーが抜けなくなってしまうと、交換時期となるのです。
このチップは、プラズマの跳ね返りを受ける事でダメージを受け、損耗していくのですが、これは操作の仕方でかなり進み具合が違います。
右図の点線部分で鉄板を切断するとしましょう。
切断開始場所は出来る限り、板の端から始めるのが良いです。これについては後日記事にします。
トーチは母材に対して垂直に持ち、スイッチを押して切断を開始します。トーチを斜めに向けてしまうとエアーが逃げてうまく切断されません。
この時、火花は真下に抜けています。
トーチの送り速度が速いと、切断が間に合わず火花が斜めに抜けるようになってしまっていますが
さらにこのまま進むと切断が間に合わずスパークが手元に跳ね返ってきますが、この高温の跳ね返りをトーチ先端のチップに直撃する為、溶けたり穴が塞がったりしてしまいます。
これらの要因で摩耗したチップでは、エアーが斜めに出たりスパークがうまく発生しなかったりする為、交換となります。
これらの事例からトーチは出来るだけゆっくり送ればいいのかというとそうではなく、あまりに遅く送っていると切断面が汚くなったり、コンプレッサーのエアーがすぐ空になってしまったりといったデメリットもでてきます。
トーチは「母材に対して垂直を維持し、スパークが母材下に抜けているのを確認しつつ、できるだけ素早く」送るのが、一番消耗品にとって負担が少なくなります。
使い方が適切であれば、消耗品1セット(チップ、電極)辺り、3.2mmの鉄板で10Mは切れると思います。距離は母材の厚みに反比例して短くなる感じです。
これは後日動画を撮ろうと思いますので、気になる方はそちらも確認されて下さい。
基本的な使い方についてはこちら
☆プラズマ切断機WT-60 基本的な使い方、切断のコツ、使用上の注意
以上参考になれば幸いです。
ご不明な点がありましたら、お気軽に連絡下さい。
Posted by 鉄板やステンレスの切断に最適なエアープラズマ切断機 at 10:24 / 金属 切断 コメント&トラックバック(0)